#4 岡山県庁
システム利用ユーザー数:
約7,000名
DocuMaker Officeの導入、保守に携わっていただいている、総務部デジタル推進課 課長 山邉様、総括副参事(デジタル推進班長) 岩本様、副参事 嶋田様にインタビューを行いました。
岡山県では、平成15年度に本庁で文書管理システムの運用を開始し、平成17年度には出先機関にも拡大して利用していました。しかし、当時は電子決裁率が数%にとどまり、十分に活用されているとは言えない状況でした。そのため、事務事業の見直しの一環として、平成20年度末をもって当該システムは休止することとなりました。
それ以降は、WordやExcelで作成した起案書を印刷し、紙で回議・押印を行う、いわゆる紙決裁による事務処理を長年続けてきました。
そうした中、近年の行政全体におけるデジタル化の流れに加え、新型コロナウイルス感染症の拡大を契機として、テレワークをはじめとする柔軟で多様な働き方への対応が求められるようになりました。職場に出勤しなくても業務や決裁が行える環境の整備が急務となり、令和3年度に汎用的な電子決裁システムを導入し、総務部等を中心に試行的な運用を開始しました。
この試行により、職場にいなくても決裁ができるなど、一定の効果は確認できた一方で、当該システムは民間企業での利用も想定した汎用型であったため自治体特有のルールや文書管理の考え方に十分対応できず、全職員が利用するシステムとしては運用が難しいという課題が浮き彫りとなりました。
こうした試行で得られた経験や知見を踏まえ、関係課と改めて実施体制を整備したうえで、文書の収受から保管、廃棄、移管までを一元的に管理できる文書管理システムを新たに導入することが決定しました。
文書管理システムの選定にあたっては、大きく4つの点を重視していました。
1つ目は、導入コストの削減です。他県で既に活用実績のあるパッケージソフトを採用し、可能な限り大きなカスタマイズは行わない方針としました。
2つ目は、行政文書を適正に管理するための改ざん防止や誤廃棄防止といったセキュリティ面です。
3つ目は、行政の重要な文書を日常的に扱うシステムとして、安定的に稼働できることです。
4つ目は、電子申請システムや財務会計、電子契約といった他の業務システムと連携し一連の事務処理をデジタルで完結できることです。
こうした方針のもとで、DocuMaker Officeについては特に3つの点に注目しました。
1つ目は、文書管理システムのパッケージソフトとして、標準機能が充実している点です。
大規模なカスタマイズを行わなくても、設定変更によって岡山県の文書事務に適合させることができました。また、他システムとの連携にも柔軟に対応できる点を高く評価しています。
2つ目は、シンプルで直感的に操作できるユーザーインターフェースです。マニュアルを熟読しなくても操作でき、初めて起案する際も特に迷うことなく利用できました。システム上で文書を閲覧できる文書ビューア機能も非常に優れており、全体的に今風のインターフェースで、新しいシステムを導入したという実感を持てた点も好印象でした。
3つ目は、パブリッククラウド基盤上でも構築可能であり、API連携や拡張性などモダン化されたパッケージソフトである点です。既存の文書管理システムがなかった岡山県にとって、5年先、10年先を見据えたハードウェアのサイジングを事前に設計することは非常に困難でした。その点、クラウド基盤上で稼働させることで、将来的な利用拡大にも柔軟にスケールアウトできる点は大きなメリットでした。
DocuMaker Officeは、令和7年4月に総務部での運用を開始し、8月には本庁、11月には出先機関へと、段階的に導入を進めてきました。現在では、知事部局の職員だけでなく、企業局や教育庁の職員、県立学校の事務職員も含め、幅広い職員が利用しています。
稼働前は、新しいシステム導入に伴い、多くの問い合わせや不満が寄せられるのではないかと懸念していました。しかし、実際には想定していたほど問い合わせは多くなく、「何となく使える」「思っていたより使いやすい」といった声も聞かれました。ヘルプデスクの支援も受けながら運用を開始しましたが、問い合わせ件数が比較的少なかったことは、良い意味で予想外でした。
こうした背景には、マニュアルを熟読しなくても操作できる、直感的なユーザーインターフェースの分かりやすさが大きく影響していると感じています。現在では、職員も操作に慣れてきており、問い合わせ件数は目に見えて減少し、日常業務の中で「普通に使われている」状態になっていると考えています。
また、DocuMaker Officeの導入にあわせて、岡山県庁の文書規程の改定も行いました。文書事務については、原則としてDocuMaker Officeを利用して電子決裁を行うこととし、電子決裁に必要な添付文書や、紙で到達した収受文書についても、原則すべて電子化してシステムに登録する運用へと切り替えています。
さらに、国の基準に倣って登録した電子文書を適切に管理することを前提に、電子化後の紙文書については、一定期間経過後に廃棄できるようにするなど、文書の保存・管理の考え方そのものも見直しました。こうした取り組みにより、文書管理の分野においても、着実にDXが進んでいると感じています。
導入した現在の評価を10段階で表すと、迷わず「10」だと思います。現在では、基本的な文書事務のほぼすべてをDocuMaker Office上で行っており、一度この運用に慣れてしまうと、紙中心の業務にはなかなか戻れないと感じています。その理由の一つは、場所や時間を選ばずに事務処理ができる点です。出張先やテレワーク中であっても業務を進めることができ、紙の回議で生じていた物理的な制約がなくなりました。オンライン上であれば、案件の順番を柔軟に入れ替えたり、処理スピードを高めたりすることも可能で、業務全体の効率向上につながっていると感じています。
また、DocuMaker Officeは文書起案にとどまらず、供覧、公印の利用申請といった日常的な文書事務にも活用されています。さらに、会計事務の分野でも、支出負担行為や支出命令の審査にあたって、関係する起案文書をDocuMaker Office上で確認する運用としており、業務の基盤を支えるツールとなっています。
現時点では、一部の事務において例外的に紙で起案を行うものも残っていますが、全体として利用範囲は着実に広がっています。今後は、さらに多くの業務でDocuMaker Officeを活用できるよう、検討を進めていきたいと考えています。
DocuMaker Officeについて高く評価している点の一つは、文書管理システムのパッケージソフトとして、標準で非常に豊富な機能を備えていることです。加えて、シンプルで直感的に操作できるユーザーインターフェースで、マニュアルを熟読しなくても業務を進められる点は、日常的に利用するシステムとして非常に重要だと感じています。
また、クラウド基盤上で稼働している点も高く評価しています。パッケージソフトとして全体的に洗練されているため、現在では約7,000人の職員が日常的に利用しているにもかかわらず、大きな不満やトラブルがほとんど発生していません。特に、朝の業務開始時などアクセスが集中するピークタイムでも動作が軽く、安定して利用できている点は大きな安心材料です。いわゆるバグも非常に少ないと感じています。
さらに、システム運用の面でも評価している点があります。稼働後にヘルプデスクへ寄せられた質問や意見、要望について、定例会議の場で共有すると、パッケージソフトとして取り込むべきものは迅速に機能改善へ反映していただいています。直接的に売上につながるわけではない細かな改善についても、真摯に対応していただける点は、システム管理者として非常に信頼できると感じています。
そのほか、月次メンテナンスに合わせてパッケージソフトのバージョンアップを実施していただける点も、管理負荷の軽減につながっており助かっています。また、起案が回ってきた際に、メールではなく画面上のポップアップで通知される仕組みも分かりやすく、職員が気づきやすい点として評価しています。
DocuMaker Officeは本格稼働からまだ1年に満たないこともあり、現時点では、削減時間や件数といった効果を明確な数値としてお示しすることは難しい状況です。そのため、定量的な評価というよりも、実際の業務の中で実感している定性的な効果が中心になります。
定性的な事例として特に効果を感じているのは、起案・決裁プロセスの見直しによる業務効率化です。従来は、出先機関で決裁した案件について、同じ内容を本庁でも改めて起案・決裁するなど、同一事務に対して二重に起案が必要となるケースがありました。DocuMaker Officeの導入後は、出先機関で起案した案件をそのまま本庁と合議することが可能となり、一つの起案で決裁が完結するようになっています。こうした事務の見直しは、1件ごとの効果は小さく見えても、積み重なることで非常に大きな効率化につながっていると感じています。
また、DocuMaker Officeの導入に合わせて岡山県庁の文書規程を改定し、文書事務は原則として電子的な方法で起案・供覧を行う運用に切り替えました。併せて、廃棄可能な文書については短期廃棄を可能としたことから、紙文書の量についても、確実に削減効果が出ているのではないかと考えています。
DocuMaker Officeには、機能強化も含め、パッケージソフトとして今後も進化し続けていくことを期待しています。そのうえで、具体的な要望として挙げたい点がいくつかあります。
まず、個別機能の一例として、カスタムロール機能が、より使いやすくなることを期待しています。セキュリティ担当者や文書管理者といった役割ごとに権限を付与できる点は非常に有用ですが、現状では職員アカウントとの紐づけを個別に行う必要があり、運用面で手間がかかっています。一括登録や一括更新が可能になれば、管理者の負担は大きく軽減されると感じています。
また、カスタムロールで設定した権限や役割を、決裁ルートの設定やシステム内施行の宛先として活用できるようになれば、より柔軟で効率的な事務処理が実現できるのではないかと考えています。
次に、付箋機能についても改善を期待しています。起案は決裁のための手段であると同時に、情報共有の役割も担っています。そのため、補足情報や共有フォルダの保存先アドレスなど、起案と合わせて共有しておきたい情報を付箋に記載することがあります。現状では付箋内のテキストをコピーできないため、入力の手間がかかってしまう場面がありますが、テキストのコピーが可能になれば、より実務に即した使い方ができると感じています。
さらに、今後はDocuMaker Officeを中心に、一連の事務処理をデジタルで完結できる環境を整えていきたいと考えています。そのため、電子申請システムや電子契約システム、財務会計システムといった既存の業務システムとの連携についても、引き続きご協力をお願いしたいところです。
加えて、文書管理システムにとどまらず、自治体向けのパッケージソフトのラインナップが今後さらに拡充されることにも期待しています。DocuMaker Officeのシンプルで分かりやすい電子決裁の仕組みを活かした形で集約できれば、業務効率は一層高まるのではないかと感じています。
通常、新しいシステムを導入する際には、現場での混乱や問い合わせの増加は避けられないものだと考えています。しかし、DocuMaker Officeの導入にあたっては、パッケージソフトとしての操作性の良さに加え、利用者からの問い合わせに対するヘルプデスク対応や、システム管理者からの調査依頼に対しても、ファインデックスの皆さまに迅速かつ丁寧にご対応いただき、非常にスムーズに導入を進めることができました。
今後とも、本県の文書事務がより円滑に進むよう、引き続きご協力をお願いできればと思います。
山邉様、岩本様、嶋田様
インタビューにご協力頂き
ありがとうございました!
岡山県は、日本の中国地方(山陽地方)の東部に位置し、南は瀬戸内海を臨んで四国に、北は山陰地方と接しており、 中四国地方の交通の要衝として古くから重要な位置にあります。人口約182万人(2025年5月1日時点)の県であり、降水量が比較的少なく、温暖で晴天の日が多いことから、「晴れの国おかやま」の愛称で親しまれています。
桃太郎の鬼退治の舞台として知られているほか、温暖な気候を生かした農業が盛んで、白桃、マスカット、ピオーネなどの果樹は全国有数の生産量を誇り、海外でも高い評価を受けています。
また、観光名所として、日本三名園の一つに数えられる岡山後楽園をはじめ、倉敷美観地区、蒜山(ひるぜん)、美作三湯など歴史と文化を感じられる魅力がいっぱいです。
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